muraco(ムラコ)の英国(UK)ディズ

妹に「姉ちゃん生きてるだけでネタになるよ」と励まされているムラコ日記です。

入国の厳しさ

子どもが生まれて9ヶ月。
10月で10ヶ月に入ります。

プンタ(子どものあだ名)を連れて8月にオットと日本への一時帰国。

私は涼しくなってからの方がいいのでは?と提案するも「日本のあの夏を味わいたいんだ」というので、こりゃ言ってもダメだ。

と思い、親のスネにしがみついて用意してもらったフライトで日本へ戻りました。

プンタは日本のパスポート持っていないのでイギリスのパスポートで日本へ入国。

日本の入管優しかった〜!

ふと気づいた。

プンタはイギリス人。パスポートには30日のみビザなしで滞在できるってこと。

日本人の母を持つ子でも、日本に来たら外国人として入国するんだ…って。

国際結婚して子どもも持つ事の現実を知った。

そして、10月にイギリスに戻る時はオットが9月に先にイギリスに戻っていたので、私とプンタの2人だけ。

JALのスタッフさんすんごい優しかった〜!

偶然にも隣の席は7ヶ月の女の子の夫婦が乗っていたので気分的にも楽だった。
そのお母さんも色々と気にしてくれて、声をかけてくれた。

フライトは直行便で14時間。
子どもが大泣きしないようにとか、起きる前にミルク作ったり、私ができる最大限のことをした。
幸いプンタは大きなグズリもせず良く乗り切った。

いよいよイギリスの入管へ。

オットが片道3時間かけてヒースローの空港に迎えに来てくれている。

いよいよワンオペの集大成!

いざパスポートを入管の50代くらいの男性に見せたら、

男性:「どこから来たんだ」
私:「えっと、日本の家族に会いに行っていました」
男性:「(はぁ…/ため息)違う(呆れた顔)どこから来たんだと言っているんだ」
私:「あ、日本の羽田空港からです」
男性:「よろしい。」「この子があなたの子どもである証明を見せなさい」
私:「え、オットはイギリス人で彼は先にイギリスに戻っているのですが、私の子どもであることを証明するんですか?」
男性:「苗字が違うのにどうやってあなたの子どもだと証明できるんだよ」
私:「あの。えっと。どうしたら信じてもらえますか?」
男性:「知らないよ」

知らないって、入管のあなたが知らなくてどうやって証明するんだ…

14時間の長いフライトと、たくさんの人達に励ましてもらって乗り越えられたのに、気持ちがぷつんと切れた。というか、14時間のフライトで自分が思ったよりパワーを使っていたんだということも同時に知った。

私:「えっと…。どうしよう」

男性:「出生証明書は?」

私:「持ってきていません」

男性:「父親のパスポートは?」

私:「写真があります(もう3年以上前のだから写真めっちゃ探さないと)」

携帯をスクロールして必死に探していると、気づいたら泣きながら必死にスクロールしていた。

数分して男性が

男性:「君のパスポートのパートナービザに子どもと父親と同じ苗字がある。これで大丈夫だ」

私はさらに大泣き。

男性は:「今度は出生証明書を持ってくるといい」
と言いながら、少し動揺しているようなしていないような。

私のパスポートだけを返そうとしていたので泣きながら無表情で息子のパスポートも返されるまで待った。

入管のおじさんは、自分の任務を遂行していただけなのかもしれない。

だけど「知らない」っていう言い方って、そりゃ無いよなって思った。

だって息子のパスポートを取得するために、イギリス政府には出生証明書は出しているし、イギリスの場合は血縁関係にない第三者からの、署名がないとパスポート作れないんだもん。

久しぶりにギャン泣きした。

だけどその後、荷物を取りにレーンへ向かうとあの隣の席のママが「荷物取ろうか?大丈夫?」って声かけてくれた。

そしてJALのスタッフさんでたぶんプンタと同じ混血だと思う。
彼が私が運ばなくてはならない荷物6個分をカート一つにまとめてくれて、優しく見送ってくれた。

色々あったけど、いくつになっても泣くし、いくつになっても勉強になるし、いくつになっても人への感謝は絶えないと思った。